このページでは、航空業の資格で働ける職種や、その職種ごとの年収、現在の労働者数、仕事内容など、職業選択の参考となる情報を提供しています。
航空業業界では、少子化や、職業選択の多様化により、人材確保が難しくなっており、深刻な人手不足が顕在化しています。航空業要員の平均年齢が上昇し、国内人材の確保だけでは十分な人材を確保することが困難な状況にあります。このような状況に対応するために、外国人労働者の受け入れを目的として開始された制度です。
出国在留管理官庁は半期ごと('22までは3ヶ月ごと)に一度、特定技能資格で働く人口を集計・公開しています。そのデータによると国ごとのもしくは、年代ごとの人口比率は下記の通りです。
2024年6月末時点で、特定技能航空業で働く人は959人です。地域別で働く人をアジア圏の人がほとんどで、ベトナム、フィリピン、インドネシア、ミャンマーの順です。
特定技能は、2019年からスタートした制度ですが、特定技能の航空業で働く人口はここ3年で1000人増加しており、今後も受け入れ人数が拡大されることが予想されます。
source : 出入国在留管理庁(https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/zairyuarchive.html)
外国人労働者を受け入れる制度として、技能実習制度と特定技能制度がありますが、その目的と特徴は大きく異なります。
技能実習制度は、発展途上国の若者に日本の技術を習得させ、帰国後に母国の発展に貢献することを目的としています。技術習得が主目的であり、労働ではなく研修として位置づけられています。そのため、転職は認められず、期間も最長5年です。
一方、特定技能制度は、日本の労働力不足を補うことを目的として設けられた制度です。特定技能1号と2号があり、即戦力として外国人を受け入れます。転職が可能であり、特定技能2号では家族の帯同や永住権取得の可能性もあります。技能や日本語能力を証明する試験が必要で、実務経験のある人材が優遇されます。
また、技能実習を修了した外国人は、特定技能制度への移行が可能です。技能実習で得た経験が評価され、特定技能1号の試験の一部が免除されるため、移行が比較的スムーズに進められます。これにより、技能実習期間を終えた後も、特定技能としてさらに長期間日本で働くことができ、転職やキャリアアップのチャンスが広がります。
2-1 業務内容
特定技能「航空業」で従事する業務は主にグランドハンドリングと航空機整備の2つあります。
グランドハンドリングの主な業務内容は下のような内容です。
航空機が地上で滑走路や駐機場などを移動する際の誘導や安全確保を行う業務です。誘導車両や信号を使用して、航空機を安全に駐機位置まで導きます。
乗客の手荷物や貨物をチェックインカウンターから航空機に運ぶまで、または到着地で受け取るまでの管理・運搬を行う業務です。手荷物や貨物の仕分けや輸送が含まれます。
航空機の貨物室に手荷物や貨物を積み込んだり、目的地に到着後にそれらを降ろす業務です。貨物の配置や安全な積み下ろしを行います。
航空機の外部や内部の清掃、座席やトイレの清掃整備、機内の快適さを保つための準備作業を行う業務です。
航空整備は指導・監督の下、機体や装備品等の整備業務のうち基礎的な作業(簡単な点検や交換作業等)を行います。具体的には下のような作業です。
航空機が到着し、次のフライトまでの間に行う短時間での基本的な整備です。
通常、1~1年半ごとに実施され、約1~2週間かけて機体全体を詳しく点検・整備する作業です
航空機から取り外された部品(脚部、動翼、計器類、エンジンなど)を専門的に整備する作業です。。
source : 出入国在留管理(https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/10_00179.html)
2-2 平均給与
特定技能「航空業」で働く人の月の平均支給額は公表されておりませんが、特定技能として日本で働く際には、企業が社会保険への加入や福利厚生の充実を義務付けられているため、医療や年金といった安心のサポートも受けられます。さらに、航空業は技術職であるため、経験を積むことで将来的に昇給のチャンスもあります。特定技能として航空業分野での就労は、スキルアップと安定した収入の両方を見込める魅力的な選択肢と言えるでしょう。
特定技能資格「航空業」を取得するためには、日本語試験と技能試験の2種類に合格する必要があります。
3-1 日本語試験
日本語試験には日本語能力試験(JLPT)と国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)の2種類あり、どちらかに合格する必要があります。
日本語能力試験(JLPT)は、日本語を母語としない人のための日本語能力を評価する試験です。JLPTは5つのレベル(N1、N2、N3、N4、N5)に分かれており、N1が最も難しく、N5が最も易しいレベルです。特定技能試験の要件としては、N4以上に合格する必要があります。N4は、基本的な日本語を理解できる能力を証明するレベルであり、日常会話や簡単な文章の読解ができるかどうかが試されます。
source : 日本語能力試験 JLPT(https://www.jlpt.jp/index.html)
国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)には、6つのレベル(A1、A2、B1、B2、C1、C2)に分かれており、C2が最も難しく、A1が最も易しいレベルです。特定技能試験の要件としては、A2以上に合格する必要があります。A2は、基本的な日本語を理解できる能力を証明するレベルであり、日常会話や簡単な文章の読解ができるかどうかが試されます。
source : 国際交流基金日本語基礎テスト JFT-Basic(https://www.jpf.go.jp/jft-basic/)
本サイトでは、日本語能力試験(JLPT)、国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)の詳しい問題構成、サンプル問題、試験情報など、試験の攻略情報についてまとめています。
3-2 技能評価試験
航空業の特定技能評価試験は、日本で航空業士として働くために必要な基礎的な知識と技術を評価する試験で、難易度は中級レベル(技能検定3級程度)です。試験は、国土交通省の指導のもと、日本航空業振興会連合会(JASPA)が主催しています。筆記試験と実技試験があり、合格者は特定技能資格を取得し、日本で正規に働くことができます。
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