職業の紹介 - 工業製品製造業

更新日: 2026/5/10

このページでは、工業製品製造業の資格で働ける職種や、その職種ごとの年収、現在の労働者数、仕事内容など、職業選択の参考となる情報を提供しています。

1. この分野の仕事とは
1-1 背景

工業製品製造業業界では、少子化や若者の自動車離れ、職業選択の多様化により、人材確保が難しくなっており、深刻な人手不足が顕在化しています。工業製品製造業要員の平均年齢が上昇し、国内人材の確保だけでは十分な人材を確保することが困難な状況にあります。このような状況に対応するために、外国人労働者の受け入れを目的として開始された制度です。

1-2 特定技能で働く人の人数

出国在留管理官庁は半期ごと('22までは3ヶ月ごと)に一度、特定技能資格で働く人口を集計・公開しています。そのデータによると国ごとのもしくは、年代ごとの人口比率は下記の通りです。

2024年6月末時点で、特定技能工業製品製造業で働く人は2585人です。地域別で働く人をアジア圏の人がほとんどで、ベトナム、フィリピン、インドネシア、ミャンマーの順です。

特定技能は、2019年からスタートした制度ですが、特定技能の工業製品製造業で働く人口はここ3年で2.5倍ほど伸びており、今後も受け入れ人数が拡大されることが予想されます。

source : 出入国在留管理庁(https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/zairyuarchive.html)

1-3 技能実習と特定技能の違い

外国人労働者を受け入れる制度として、技能実習制度特定技能制度がありますが、その目的と特徴は大きく異なります。

技能実習制度は、発展途上国の若者に日本の技術を習得させ、帰国後に母国の発展に貢献することを目的としています。技術習得が主目的であり、労働ではなく研修として位置づけられています。そのため、転職は認められず、期間も最長5年です。

一方、特定技能制度は、日本の労働力不足を補うことを目的として設けられた制度です。特定技能1号と2号があり、即戦力として外国人を受け入れます。転職が可能であり、特定技能2号では家族の帯同や永住権取得の可能性もあります。技能や日本語能力を証明する試験が必要で、実務経験のある人材が優遇されます。

また、技能実習を修了した外国人は、特定技能制度への移行が可能です。技能実習で得た経験が評価され、特定技能1号の試験の一部が免除されるため、移行が比較的スムーズに進められます。これにより、技能実習期間を終えた後も、特定技能としてさらに長期間日本で働くことができ、転職やキャリアアップのチャンスが広がります。

2. 仕事内容

2-1 主な業務内容

特定技能「工業製品製造業」では、機械金属加工電気電子機器組立て金属表面処理紙器・段ボール箱製造コンクリート製品製造RPF製造陶磁器製品製造印刷・製本紡織製品製造縫製の10個あります。

機械金属加工

鋳造 / 鍛造 / ダイカスト / 機械加工 / 金属プレス加工 / 鉄工 / 工場板金 /仕上げ / プラスチック成形 / 機械検査 / 機械保全 / 電気機器組立て / 塗装 / 溶接 / 工業包装 /強化プラスチック成形 / 金属熱処理業

電気電子機器組立て

機械加工 / 仕上げ / プラスチック成形 / プリント配線板製造 / 電子機器組立て / 電気機器組立て / 機械検査 / 機械保全 / 工業包装 / 強化プラスチック成形

金属表面処理

めっき / アルミニウム陽極酸化処理

紙器・段ボール箱製造

紙器・段ボール箱製造

コンクリート製品製造

コンクリート製品製造

RPF製造

RPF製造

陶磁器製品製造

陶磁器工業製品製造

印刷・製本

印刷 / 製本

紡織製品製造

紡績運転 / 織布運転 / 染色 / ニット製品製造 / たて編ニット生地製造 / カーペット製造

縫製

婦人子供服製造 / 紳士服製造 / 下着類製造 / 寝具製作 / 帆布製品製造 / 布はく縫製 / 座席シート縫製

source : 出入国在留管理(https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/10_00179.html)

2-2 業務区分ごとの違い

工業製品製造業では、機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理、紙器・段ボール箱製造、コンクリート製品製造、RPF製造、陶磁器製品製造、印刷・製本、紡織製品製造、縫製など、業務区分によって作業が大きく変わります。

2-3 仕事で必要になる知識・日本語

製造現場では、機械操作、部品名、工具名、検査、不良品、寸法、梱包、安全装置、停止ボタン、異常報告などの日本語が必要です。ライン作業では、作業手順と品質確認を正確に理解することが重要です。

3. 働き方・給与

3-1 給与・手取りの見方

特定技能「工業製品製造業」で働く人の令和3年の月平均支給額は¥240,641です。これは、令和3年を通じて在留していた特定技能外国人の定期届出をもとにした1か月あたりの平均支給額です。

この金額は手取り額ではありません。実際に受け取る金額は、税金、社会保険料、寮費、食費、残業代、夜勤手当、勤務する地域や会社によって変わります。求人を見るときは、月給だけでなく、手取りの目安、寮費、残業代、社会保険、交通費を確認してください。

新しい分野や対象者数が少ない分野では、分野別の平均支給額が公開資料で十分に確認できない場合があります。最新の給与条件は求人票と雇用契約書で確認してください。

source : 出入国在留管理庁「特定技能制度の現状について」(https://www.moj.go.jp/isa/content/001397709.pdf)

上記の給与額は、統計上の平均支給額や求人条件の目安であり、実際の手取り額ではありません。手取りは、税金、社会保険料、寮費、食費、残業代、夜勤手当、交通費などで変わります。特定技能では、同じ仕事をする日本人と同等以上の報酬であることが必要です。

3-2 勤務時間・勤務地・シフト

工場勤務では、日勤、夜勤、交替勤務、ライン作業、立ち仕事などがあります。扱う製品や工程によって、騒音、暑さ、におい、重量物の有無が変わります。

3-3 求人票で確認すること

応募前に、月給だけでなく、実際の仕事内容、勤務時間、休日、残業代、夜勤手当、寮費、食費、社会保険、交通費、資格取得支援、在留資格申請を誰が進めるか、登録支援機関の名前を確認してください。

求人では、業務区分、製造する製品、ライン作業か、交替勤務、夜勤、残業、寮費、作業服、安全教育、資格取得支援を確認してください。

4. 必要な試験・資格について

4-1 この分野で必要な試験

工業製品製造業で特定技能1号として働くには、日本語試験と製造分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。

特定技能1号として働くには、原則として日本語試験と分野別の技能評価試験に合格する必要があります。日本語試験は、JLPT N4以上またはJFT-Basic A2以上が対象です。介護分野では、これに加えて介護日本語評価試験も必要です。技能実習2号を良好に修了した人は、分野や作業内容によって試験が免除される場合があります。

4-2 技能評価試験

製造分野特定技能評価試験は、工業製品製造業分野の業務区分ごとに実施されます。2026年度からJAIMが製造分野特定技能1号・2号評価試験の実施主体となっています。詳しい試験情報はJAIMのポータルサイトで確認してください。

5. 次にすること

5-1 学習・会社探し・申請へ進む

仕事内容と必要な試験を確認したら、次は試験勉強、会社探し、在留資格申請の流れを確認してください。試験に合格しても、会社との雇用契約や在留資格申請が必要です。